例年通り朝霞市総合体育館にて行われた第40回大会は、気温30度を超す炎天下の中、選手・関係者の情熱も最高潮に達し、文字通り場内は熱い熱気に包まれた。
故祝峰正献師が玄制流を興したのが今から45年前。その後、現在の土佐邦彦会長に継承され、今日まで連綿と歴史が刻まれてきた武徳会。東京の練馬から発祥し、埼玉県の朝霞市に本部を置き、歴代の多くの選手がナショナルチームのメンバーとして国内は言うに及ばず海外に於いても活躍した。武徳会の歴史はそのまま土佐会長の歴史であるといえるだろう。
現在も土佐会長の長男・樹誉彦氏が現役の重量級選手として活躍中。今大会も一般男子有段組手の部に出場した。44名が出場した同階級で土佐樹誉彦(埼玉朝霞)は重戦車のごとく対戦相手を蹴散らしてトーナメントを駆け上がる。決勝では吉田匡利(岡山倉敷)との対戦となり、蹴り技の名手である土佐は以外にも上段回しの一本(3ポイント)でリードを奪うものの、吉田も出会いの上段突きで一つずつ返し5-5で本戦終了。延長戦に突入し10秒ほどで吉田の出会い頭を捕らえた中段前蹴りを決めた土佐に技有り(2ポイント)!延長戦を制した土佐が優勝を果たした。
また40チームが参加した3人制で争われる一般団体組手では、埼玉朝霞Aと同門の埼玉朝霞Bの決勝対決となり、2勝1敗としたAチームが優勝。Aチームの中堅で出場した土佐は団体組手でもチーム優勝し2冠を達成した事となった。今年1月に結婚し、11月に第一子が誕生する予定だという土佐は「今大会、負ける事は考えずに臨みました。今年は地元埼玉で国体があるので、それに向けてがんばりたいと思います」と更なる目標を語った。
また一番層の厚い小学校1〜2年男子組手の部では104名が出場。混戦の中から決勝へは土屋翔誠(練馬・北原)と徳弘幸輝(福岡・宗像)の2名が進出。互いに突き技の応酬から4-3とした土屋が優勝!土屋は東京都練馬区の北原小学校2年生。週に3回の練習をこなし、今夏の全日本少年少女大会へも出場を果たした。「これからも優勝目指してがんばりたいと思います」とこれからの目標を語った。