料理上手な隆子夫人が調える白粥の夕食には、少量多種の副食が並ぶ。3食ともに果物がたっぷり付くのが特徴で、 今日はグレープフルーツ・ルビー1個分。夏の暑い日には、主食の粥が1缶のビールに変わることもある。 | ||
巻き藁訓練は、空手修行の命。毎日、欠かさない。空手独特の用具・巻き藁を用いて、突く、打つ、蹴るの瞬間的な集中衝撃を体得。
選手、審判員として海外遠征も多数。昭和52年、日本武道館で開かれ第4回世界空手道選手権大会で審判員を務める土佐氏(中央) わが家の食卓・必需品 「タヒチアンノニジュース」1瓶(1000ml)6250円。取り寄せ可。 |
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「暴飲暴食はしない。酒は付き合い程度に、禁煙、1年を通して薄着。この4つが、私の健康法でもあります」と土佐邦彦氏。 起床6時30分、朝食は7時半頃。空手関係の要職も務めるので、午前中はデスクワーク。稽古は午後から。
土佐邦彦氏の定番・朝めし自慢 前列から、トースト1枚(さつまいもと黒胡麻のデニッシュ)・季節の果物(苺1パック)・バナナ1/2本(プレーンヨーグルト、蜂蜜)・タヒチアンノニジュース・ホットミルク・コーヒー(砂糖、ミルク)。献立はパンと季節の果物を除いて、1年365日変わらない。パンはデニッシュと食パンを1日置きに。食パンのトーストの場合は、マーマレードをつけていただく。 空手と聞いて、何を連想するだろうか。”瓦割り”というのが、おおかたのイメージではないか。 「確かに、瓦を何枚も積み重ねて手刀で割ったりしますが、それは修行の結果を試すひとつの手段に過ぎません。空手の技術と、力持ちとは違います」 と断じるのは、国際玄制流空手道連盟会長の土佐邦彦氏である。 剣道、柔道、弓道、空手道、合気道など日本古来の武術は数々あれど、世界で最も人気を得ているのは空手道だともいう。現在、世界に競技国168、空手人口は4000万人を越えるそうだ。 その人気の秘密は何か。 「神秘性と、高い精神性でしょう。つまり、空手の型は"動く禅"ともいわれるように、禅に通じるところがあります。根底に流れているのは、無我の境地ですから」 土佐氏は小学校入学と同時に、警察官だった父親から剣道、柔道の手ほどきを受ける。だが、空手に目覚めるのは、それよりかなり遅い。師となる祝嶺正献との出会いが一生を決めた。自衛隊時代、19歳の時である。この日を境に、空手修行に打ち込む。30歳の時には、空手一筋に生きることを決意。 以来40年。昭和51年から始まったNHK教育テレビのスポーツ教室では、「空手道」の構成と解説を担当。空手を通して、子供たちの人格形成にも尽力してきた。今も週4回は自宅道場での稽古、週2回は出稽古をこなす。 稽古が終わるのは、夜の9時半頃。従って、60歳を機に消化のいい粥や麺類にし、1日の食事の重点を昼食に切り替えた。畢竟、朝食は果物と乳製品で、軽くすませることになる。 健康法はこの食生活に加えて、「空手の型は全て左右対称にできているんです。しかも、頭のてっぺんから足の爪先まで使う。ゴルフなどより、よほど健康にいい」 というのが持論である。 運動合理性に基づいた空手道。その普及が使命である。 |